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こんにちは、「アンブレラ・ジャーナル」の辻野です。
街路樹が色づき、すっかり秋の深まりを感じる11月。日傘をしまうこの時期だからこそ、来シーズンに向けて「本当に頼れる一本」をじっくりと見極める絶好のチャンスです。
現在、市場にある日傘のほとんどは「晴雨兼用傘」として販売されています。しかし、同じ「晴雨兼用」でも、遮光性、耐久性、使いやすさには大きな差があるのをご存知でしょうか?
この記事では、30年以上にわたり傘の開発に携わってきた専門家として、後悔しない「高性能な晴雨兼用傘」を見極めるための3つの重要視点を徹底解説します。来年、自信を持って使える最高の相棒を見つけるための賢い準備を、今から始めましょう。
季節の変わり目である11月は、商品の入れ替わりが始まる時期であり、冷静に「品質」と「本質的な機能」に目を向けることができる貴重なオフシーズンです。
現在、あなたが日傘を選ぶことは、日差し対策と雨対策を兼ね備えた「晴雨兼用傘」を選ぶことを意味します。全ての晴雨兼用傘は、基本的な遮光機能と防水性を備えていますが、長く、快適に愛用するためには、個々の機能の「質」をチェックすることが重要です。
高性能な一本とは、日傘としての機能(遮光・遮熱)を最高レベルに保ちつつ、雨傘としての基準(十分な耐水圧、強風に耐える骨の構造)もしっかりとクリアしているものです。
本格的なシーズン中に在庫切れだった人気商品やカラーが、この時期にひそかに復活していることがあります。
また、メーカーや小売店側には「年内の在庫を整理したい」「来年のモデルチェンジに向けて売り切りたい」という思惑があるため、高品質な傘がお買い得な価格で手に入る可能性も高まります。
ぜひこのオフシーズンに、価格や商品の動きに惑わされることなく、本当に必要な「品質」に集中して選んでみましょう。
高性能な晴雨兼用傘とは、「UVカット率」や「遮光率」の高さだけで決まるわけではありません。ここでは、専門家だからこそ着目するべき3つの視点をご紹介します。
「遮光100%」と謳われていても、「顔が焼けた」と感じる方がいます。これは、地面や壁からの反射光(照り返し)による紫外線を防ぎきれていない可能性があるからです。
本当に高性能な日傘・晴雨兼用傘は、この照り返しまで考慮しています。
裏地の色は「黒」が基本: 傘の裏地(内側)が黒色や濃色のものは、地面などから反射して傘の内側に入り込んだ光を吸収し、顔や首への照り返しを効果的に抑えると言われています。
白や淡い色は反射しやすい: 傘の裏地が白やパステルカラーなどの淡い色だと、反射光が傘の内側で跳ね返り、かえって顔に当たってしまうリスクがあります。
💡チェックポイント: 傘を差した際に、内側が「影が濃く、目が疲れにくい」と感じられるか確認しましょう。
晴雨兼用傘は、日差しと雨の両方から酷使されます。そのため、生地の「耐水圧」や「骨の構造」といった雨傘としての基本性能が、長く使うための鍵となります。
生地の耐水圧
重要な理由: 生地に水が染み込まず、雨が漏れ出さないための指標です。雨傘として使用するなら、十分な耐水圧(通常、数千mm以上)が加工されているかを確認したいところです。
傘骨の素材
重要な理由: 強風時に耐える柔軟性と強度が重要です。特に折りたたみ傘は、軽さと強度のバランスが取れたカーボンファイバー(炭素繊維)などの素材が採用されているかを確認しましょう。
撥水加工
重要な理由: 生地の表面加工が劣化すると、水弾きが低下します。水弾きが長持ちするよう、高密度織りや特殊なコーティング技術が施されているモデルを選びましょう。
高性能であっても、持ち運びが億劫になるようでは意味がありません。毎日、カバンに入れてストレスなく持ち運べるかどうかが、愛用できるかどうかの鍵を握ります。
軽量化技術: 近年の技術革新により、遮光性の高いコーティング生地を採用しつつ、100g台~200g台前半という超軽量を実現したモデルも増えています。
自動開閉機能: 片手がふさがっている時に便利な機能ですが、その分骨が太くなり、重くなる傾向があります。ご自身のライフスタイルに合わせて、どちらを優先するか検討しましょう。
開閉のしやすさ: 折りたたみ傘は、たたむ動作が面倒だと感じられがちです。ベルトなしで簡単にまとめられる機能など、「開閉の所作」を楽にする工夫にも注目すると、より快適に使えます。
これらの視点を踏まえ、あなたのニーズに最適な傘を見つけるために、以下の優先順位付けをしてみましょう。
とにかく涼しさを最優先したい方へ
優先すべき視点: 視点1(照り返し対策)、視点2(遮熱効果の持続性)
おすすめのタイプ: 遮光100%生地、裏地が黒の長傘(カバー範囲が広い)
毎日カバンに入れて持ち歩きたい方へ
優先すべき視点: 視点3(重量と携帯性)
おすすめのタイプ: 超軽量の折りたたみ傘(150g前後)
急な豪雨にも備えたい方へ
優先すべき視点: 視点2(耐水圧、傘骨の耐久性)
おすすめのタイプ: 骨数の多い長傘、耐風構造の折りたたみ傘
11月の今、来シーズンに向けて「高性能な晴雨兼用傘」をじっくり選ぶことは、単なる買い物ではなく、未来の快適さと安心への投資です。
「遮光性」はもちろん、「照り返し対策」や「雨傘としての耐久性」など、専門家が着目するポイントを押さえることで、あなたは本当に長く愛用できる「一生モノの相棒」を見つけることができるでしょう。
ぜひこのオフシーズンに、あなたにとってベストな一本を見つけてみてください。
「具体的にどんなモデルがあるの?」「もっと耐久性に特化した傘が知りたい」
という方は、ぜひ弊社のオンラインストアや、他の専門記事もご覧ください。あなたの傘選びを全力でサポートいたします。
アンブレラ・ジャーナル | THE UMBRELLA JOURNAL
執筆者:辻野義宏(つじのよしひろ) アンベル株式会社 CEO。30年以上に渡って傘の開発および研究を続けている。革新的な機能を追求し続ける日本の傘ブランド「AMVEL (アンベル) 」では、時代によって変化するベストを追求し、最先端の技術を駆使した傘をお届けしています。