
修理という手間さえも不要に。風を「いなす」ことで到達した、究極の強靭さ。
ビル風に翻弄される傘を見て、誓ったこと
仕事の関係で東京での暮らしを始めた際、驚いたのはビル風の強さでした。瞬間的な突風に煽られ、傘が裏返った瞬間に無残に壊れてしまう……そんなシーンを何度も目にしてきました。使い捨ての傘が溢れる現代ですが、アンベルを選んでくださるお客様には、傘が壊れて残念な気持ちになってほしくない。そもそも、修理に出すこと自体が非常に面倒なはずです。ならば「裏返っても壊れず、修理のいらない傘」を自ら作ればいい。その一途な想いが、開発の原点でした。
「柳に風」――力でねじ伏せないという発想の転換
折りたたみ傘の構造的な弱点は、可動パーツが集中するジョイント部分にあります。開発当初は素材を厚くして強度を高めようと試みましたが、それではアンベルのアイデンティティである「軽さ」が失われてしまいます。1年半にわたる試行錯誤の末、辿り着いたのが「柳に風」という設計思想でした。強風に立ち向かうのではなく、柔軟にたわむことで負荷を受け流す。弾力性に優れたポリカーボネート素材を採用したことで、行き詰まっていた開発は一気に解決へと向かいました。
風速30m/sと「裏返り100回」に耐える信頼
第三者機関によるテストでは、風速30m/sという猛烈な風に耐え、さらに「裏返り100回」という過酷な負荷試験もクリアしました。親骨60cmの8本骨という、折りたたみ傘としては非常に頼もしいサイズを確保しながら、重さは約289gに抑制。さらに昨今の猛暑を見据え、遮光率100%の晴雨兼用生地を標準装備としています。これは、もはや単なる傘ではなく、あらゆる天候からあなたを守り抜くための「全天候型ギア」と言えます。
「壊れたらどうしよう」を「これなら大丈夫」という自信に
私がこのTOUGHNESSに期待しているのは、悪天候の中でも「この傘があるから大丈夫」と安心して外出できるようになることです。風の強い日、激しい雨の日、そして容赦ない日差しの日。躊躇することなく、この一本を相棒として連れ出してください。万が一の際も、1年間の保証をご用意しています。あなたの日常が、不安から解放され、より自由で快適なものになることを、開発者として心から願っています。