
「持っていない」というストレスを、テクノロジーでゼロにする。
突然の雨に降られる、あの「小さな絶望」をなくしたい
「さっきまで晴れていたのに」。そんな経験は誰にでもあるはずです。天気予報を確認していても、不意の雨に降られ、結局コンビニでビニール傘を買ってしまう。家には傘が溜まり、手元にはまた荷物が増える。そんな日常の小さなストレスを、私は30年以上、傘というプロダクトを通じて見つめ続けてきました。
傘を持ち歩くのが面倒なのは、それが「重くて、かさばる荷物」だからです。ならば、持っていることを忘れるほど小さく、それでいていざという時には本気で頼れる傘を作ればいい。目指したのは、スマホのように常にポケットに忍ばせておける「常備傘」の完成形でした。
14.8cmに凝縮した、傘屋としての執念
開発において最も困難だったのは、「究極のコンパクトさ」と「道具としての実用性」の両立です。単に小さくするだけなら難しくありません。しかし、開いた時に体が濡れてしまうサイズでは意味がない。そこで私たちは、収納時の全長をわずか14.8cm——一般的なスマートフォンとほぼ同じサイズ——に抑えつつ、開くと直径約91cmという、雨から身を守るのに十分なサイズを確保することに成功しました。
このサイズを実現するために、骨構造を一から見直しました。独自の5段式骨組みを採用し、シャフトには強度を高める六角形形状のアルミニウムを選択。ミリ単位の調整を繰り返し、ポケットやミニバッグの隙間にすっぽりと収まる、厚さわずか3cmというフラットなフォルムに辿り着いたのです。約175gという軽量さも、毎日持ち歩くための妥協なきスペックです。
極細15デニール生地が実現した驚きの軽さと機能
生地選びにも、私のマニアックなこだわりを詰め込みました。採用したのは、ストッキングにも使われる15デニールという極細の糸で織り上げた軽量リップストップ生地です。薄くて軽いのはもちろん、この生地は驚くほどしなやかで、多段式の折りたたみ傘にありがちな「畳みにくさ」を劇的に解消してくれました。
傘を携帯することが、日常の「安心」という習慣になる
FLATLITE Microは、もはや単なる雨具ではありません。それは、あなたの毎日に「安心」を常備するためのデバイスです。ポケットの中にこの小さな相棒がいるだけで、天気予報を気にしすぎる必要も、急な雨に慌てる必要もなくなります。
「もう、傘を忘れない」。この一言に込めたのは、テクノロジーで人々の生活をほんの少し軽やかにしたいという、開発者としての願いです。スマホを持ち歩くのと同じくらい当たり前に、この傘をあなたの日常に加えてみてください。その瞬間、雨の日はストレスから解放され、スマートな習慣へと変わるはずです。