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日傘を選ぶとき、ほとんどの方が「UVカット率100%」や「完全遮光」といった言葉を基準にされていると思います。もちろん、日焼けやシミの原因となる紫外線(UV)をカットすることは非常に重要です。
しかし、太陽から降り注ぐ光は紫外線だけではありません。
私たちHEATBLOCKが目指すのは、単に「焼けない」日傘ではなく、差した瞬間に「眩しくない」、そして「本当に涼しい」と感じていただける究極の快適さです。
そのために、私たちは業界で明確な測定基準がまだ確立されていない「可視光線」と「近赤外線」という2つの光線に着目しました。
結論から申し上げます。 HEATBLOCKが「可視光線(400-800nm)」「近赤外線(800-2600nm)」というあえて「広め」の波長範囲にこだわっているのは、お客様の「眩しさ」「暑さ」そして美容業界でも注目される「光老化(たるみなど)」の原因に至るまで、太陽光によるあらゆる不快感とダメージを根本からブロックしたいという強い信念があるからです。
この記事では、なぜ私たちがその「数値」にこだわるのか、その理由を詳しく解説します。
太陽光には、波長の長さによって大きく分けて3種類の光が含まれています。
紫外線(UV):約290~400nm
日焼けやシミの原因。JIS規格などで基準が定められており、多くの日傘が「UVカット率99%以上」を謳っています。
可視光線:約400~800nm
目に見える光。いわゆる「光」であり、「眩しさ」の主な原因です。
赤外線(そのうちの「近赤外線」):約800nm~
目に見えない熱線。「暑さ」の主な原因であり、太陽光の熱エネルギーの約半分を占めると言われています。
つまり、「UVカット率100%」の日傘を差しても、「眩しい」「暑い」と感じるのは、可視光線と近赤外線が透過しているからなのです。
HEATBLOCKが特に重要視しているのが「近赤外線」です。
従来、肌の老化(光老化)の原因は主に紫外線(UV-A, UV-B)だと考えられてきました。しかし近年、研究が進むにつれ、紫外線よりも波長が長く、肌のより深く(真皮層や皮下組織)まで到達する「近赤外線」が、シワやたるみに大きな影響を与える可能性が指摘され始めたのです。
肌のハリを支えるエラスチンやコラーゲンにダメージを与えるこの「近赤外線」。
実際に、美容雑誌『美ST』でも「たるみ」対策の特集の中で、「近赤外線ケア」の重要性が説かれています。そして、その具体的な対策アイテムとして、HEATBLOCKの日傘が「近赤外線を99.9%カット」する日傘として紹介されました。
つまり、近赤外線をカットすることは、単に「涼しさを得る」だけでなく、「肌のたるみを予防する」という美容的な側面からも、今や欠かせない対策となっているのです。
ここで大きな問題があります。 それは、紫外線(UV)とは異なり、「可視光線」や「近赤外線」のカット性能を測定するための業界統一の「波長範囲(どの範囲の光を測るか)」の基準が存在しないことです。
例えば、あるメーカーが「近赤外線カット90%」と謳っていても、それが「800~1200nm」という狭い範囲を測定した結果なのか、それとも「800~2500nm」という広い範囲の結果なのか、消費者には分かりません。
もし狭い範囲でしか測定していなければ、それ以外の波長の熱線(例:1500nmや2000nm)が通過し、「カットと書いてあるのに暑い」と感じる原因になります。
だからこそ、HEATBLOCKはお客様の体感を最優先し、あえて「やや広め」の波長範囲を独自の基準として設定しました。
一般的に可視光線は「約400~780nm」と定義されることが多いですが、これも文献によって諸説あります。 私たちは、「眩しさ」の原因となる光の範囲を確実にカバーするため、キリの良い「800nm」までを対象としました。(※100%遮光生地であれば、この範囲は物理的にほぼカットされますが、私たちはその事実をあえて数値で示すことに意味があると考えています。)
ここが私たちの最大のこだわりです。 太陽光に含まれる熱エネルギーは、実際には2500nmあたりまで存在しています。「暑さ」の原因となる熱線を可能な限りブロックし、かつ美容業界で問題視される「肌の深部に届く光」から肌を守るため、私たちは諸説ある中でも最も広い範囲の一つである「2600nm」までを基準としました。
この「800-2600nm」という広範囲の熱線をしっかりカットすることで、日傘の下にまるで「涼しい木陰」が生まれたかのような、体感的な涼しさの差を生み出しているのです。
HEATBLOCKが設定した「可視光線(400-800nm)」「近赤外線(800-2600nm)」という独自の基準値。
それは、業界に明確な基準がないからこそ、お客様の「眩しい」「暑い」、そして「たるみたくない」という切実なニーズに真正面から応えるために設定した、私たちなりの「快適さの定義」です。
スペック上の数値を競うためではなく、お客様が太陽光の下で本当に快適に過ごせるよう、あえて「広範囲」の光をブロックする。そのこだわりが、『美ST』のような美容感度の高いメディアにもご注目いただけた理由だと自負しています。
日傘を選ぶとき、UVカット率や遮光率という「当たり前」の基準だけでなく、ぜひその日傘が「どの光を、どの範囲で」カットしようとしているのか、その「波長範囲」にも目を向けてみてください。
HEATBLOCKは、これからも太陽光と向き合い、お客様に最高の快適さをお届けする日傘を追求し続けます。
日傘の「遮光率100%」や「紫外線遮蔽率100%」といった表示は、JIS規格に基づき、使用している「生地」の一部を検査した数値です。
これらの試験は平らな生地で行うものであり、日傘のように縫製された「製品」の状態で測定することは物理的にできません。
そのため、表示されている数値はあくまで生地単体の性能であり、製品全体の性能を保証するものではない点をご理解ください。製品の構造上、ミシン目の縫製部分などから、微量の光が漏れる可能性がございます。
アンブレラ・ジャーナル | THE UMBRELLA JOURNAL
執筆者:辻野義宏(つじのよしひろ)アンベル株式会社 CEO。30年以上に渡って傘の開発および研究を続けている。革新的な機能を追求し続ける日本の傘ブランド「AMVEL (アンベル) 」では、時代によって変化するベストを追求し、最先端の技術を駆使した傘をお届けしています。