「UVカットなら涼しい」という幻想。銀行員との対話で気づいた、日傘の真実。

先日、ある銀行の担当者と商談していた時のことです。世間話のついでに「最近、日傘が売れていますね」と水を向けたところ、彼は迷いのない口調でこう言いました。「UVカットの傘を選べば、やっぱり涼しいんですよね?」

この問いに、私はプロとして一瞬言葉を失いました。同時に、これが世間一般の切実な誤解なのだと痛感したのです。「UVカット」という響きがあまりに強すぎるため、それが日差し対策のすべてを解決する魔法だと思われている。しかし、開発に30年以上携わってきた私から言わせれば、それは大きな間違いです。日傘には、目的によって選ぶべき明確な機能の差が存在します。

肌を守る「UVカット率」の正体

まず知っていただきたいのは、UVカット傘の主目的はあくまで紫外線の遮断であり、日焼けを防ぐことに特化している点です。数値として重要なのは「紫外線カット率」であり、これは肌へのダメージやシミを防ぐための指標。いわば「さす日焼け止め」です。しかし、紫外線そのものは熱を持っていないため、この数値が高くても、それだけで「涼しさ」を得ることはできません。日焼けを防ぐことは日傘の「基本」ですが、それは快適さの入り口に過ぎないのです。

涼しさを決める「遮熱率」と「近赤外線」

では、本当の涼しさを生むものは何か。それは光ではなく「熱」を遮る力です。夏のジリジリとした暑さの正体は、太陽光に含まれる「近赤外線」にあります。真に涼しい傘を選ぶなら、紫外線カット率だけでなく、「遮熱率」や「近赤外線カット率」を重視しなければなりません。

一般的な日傘は光を遮っても生地自体が熱を持ち、その輻射熱が頭上に降り注ぎます。私が開発した「HEATBLOCK」は、特殊な多層構造によりこの熱線を反射・吸収し、内側の温度上昇を物理的に抑えます。一歩足を踏み入れれば体感温度がスッと下がる。その驚きこそが、機能美を極めた日傘が提供すべき真の価値なのです。

機能美がもたらす、知的な夏の過ごし方

日傘を選ぶことは、夏の過ごし方を自らデザインすることに他なりません。日焼け対策を基本としながら、さらに「遮熱」を備えた傘を持つ。それは、過酷な環境に受動的に耐えるのではなく、自らの力で快適さをコントロールするという知的な決断です。安易なコスト優先を捨て、テクノロジーに裏打ちされた一本を選ぶ。HEATBLOCKが、あなたの日常を劇的に快適に塗り替えます。


アンベル株式会社 CEO

執筆者:辻野義宏

30年以上に渡って傘の開発および研究を続けている。革新的な機能を追求し続ける日本の傘ブランド「AMVEL (アンベル) 」では、時代によって変化するベストを追求し、最先端の技術を駆使した傘をお届けしています。